去る10月10、11日、自民党一年生議員有志とともに、東日本大震災の被災地の復興状況の現地視察へ石巻市・仙台市・相馬市・南相馬市を訪ねて参りました。
石巻市においては、市の重要な産業の一つであります魚市場などの水産業の再興に懸命に努力している経営者の話を伺いました。
「現地の我々は震災後2年7ヶ月経ってもずっとずっとその復興の途中にあります。
長い長いマラソンをまだ走り続けています。震災が風化しつつある社会の空気に一抹の不安を感じています。」という言葉が心にずしりと来ました。
宮城県のガレキの処理については、宮城県が石巻の海沿いの広大な土地に大規模な分別処理設備をつくり、港湾施設の利活用を含めて、大量にスピーディにすすめており、本年度中にはメドが立つとの力強い説明を頂きました。関係者の迫力に感激を致
しました。
石巻市においては、今、高台への集団移転に向け取り組みを始めており、まだまだ復旧復興は真っ只中であります。“やり遂げるぞ!”という市長の力強い覚悟をひしひしと感じました。
仙台・相馬の港の整備については、印象としては着々とすすめられており、来年度中には予定通りの復旧が完成するようでありましたが、一度壊れた港は、機能として、背後の企業活動が元に戻るには時間がかかるようで、やっぱりアベノミクスの成功による経済の再生なくして復興はないと実感しました。
また、除染特別地域南相馬市にも足を運びました。いわゆる50msv/年超地域という地区においては、国が直轄で住居や農地など全ての土地を除染するという作業がすすめられていました。何せ広大な面積ですので、どのくらい時間がかかるのか想像もつかない状況の光景に言葉を失いました。
今回の視察を通じて、あの大震災からの復旧復興とは、並大抵ではないということを改めて痛感しました。予算の問題、縦割り行政の問題、市町村と県と国の役割り分担の問題、2年半経ってもなお仮設住宅に住んでいる住民の生活や気持ちの問題、地域の経済活動の再生の問題などなど・・・まだまだ問題は山積しています。
そして、まもなく寒い冬もやってきます。しかしながら、さまざまに問題を抱えながら人は生き続け、地域は息をしているわけであります。本当に復旧復興を成し遂げるには、政治が正面からとらえ、逃げずにぶれずにしっかり取り組まなければいけないと強く強く感じさせられました。まさに被災地の復興なくして日本の再生なし!であります。