矯正・更生保護施設を見学
矯正・更生保護施設を自民党福岡県選出の代議士有志4人で視察しようということになり、9月7日、我が選挙区の宇美町にあります福岡刑務所と、須恵町にある更生保護施設恵辰会を訪ね、現地の生の声を聞いて参りました。
独特な雰囲気の福岡刑務所
福岡刑務所は現在、男性のみの約1900人が収容されており、平均年齢は50歳前後、平均刑期は3年半となっております。独居室と雑居室があり、昼間は袋作りなどの軽作業や機械の分解などの仕事をもくもくと行わせるなど、やはり独特の空気感の中で刑期を過ごさせておりました。また溶接や建設機械などの資格取得のための職業訓練をしたり、ハローワークとの連携など、出所後の就労支援についても積極的な事業を行っているようでした。
しかしながら国の予算の関係上、昭和40年に出来た老朽化した施設の改築工事が半分しか進んでいないところで平成25年から計画が止まっており、中途半端な状態であります。財政は厳しい状況ではありますが、メドを立ててしっかり完成させなければならないと思いました。
刑期終了後の社会復帰を支援する更生保護施設
次にお訪ねした恵辰会は、刑期を終えた受刑者がスムーズに社会復帰出来るように、家族等受入れ先のない人々が仕事や住居を探すまでの間に受け入れるホームであります。
2か月くらいの期間内に協力企業等で勤務体験を行い、社会復帰が少しでもスムーズに果たせるよう生活環境を提供し、自立してゆくためのサポートをする事業を行っております。開設者や土地提供者が私財を投じて開設した善意が原点の厚生施設であります。地域とも自然な形で連携がなされておるようです。
受刑者の矯正・更生の現場における裏方の努力に触れる
付加価値の高い豊かな成熟社会としての矯正・更生事業の現場は、たくさんの関係者の善意や努力によって成り立っておりました。そして、人間の尊厳を大切にするとともに、個人がしっかり自立することを基本にした社会をつくることの大切さを改めて感じました。